アメリカ渡航者必見。ESTA・エスタがあっても入国拒否の可能性は常にあり

海外旅行

アメリカ入国審査での”入国拒否“、”強制送還”。

アメリカに年間何度も出張する方、しばしば旅行に訪れる方、きっと同じ不安を一度は感じたことがあるでしょう。

ESTA (エスタ)を申請していても、誰にでも起こり得るシビアな出来事。大半の方はESTAで安心して渡米できますが、アメリカ入国拒否、その可能性についてご紹介します。

ESTAを正しく理解して、安心してアメリカを訪れましょう。


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ESTA(エスタ)とは

アメリカ入国ビザESTAエスタ

これから出張や旅行でアメリカを訪問予定の方、あるいは何となくESTAで渡米をしてきた方のために、改めてESTAの振り返りをしておきます。

ここでは要点のみ紹介しますので、詳細はアメリカ外務省HPを参照ください。

  1. アメリカにビザ無しで90日以内の旅行(Tourist)または商用(Business Visitor) 目的に渡航する人向けの電子渡航認証
  2. 申請費用 : $14
  3. 一度の渡米(滞在期間)が90日間以内であれば、何度でもESTAで渡米が可能

費用はオンライン決済可能。VISA、マスターカード、JCBなどのクレジットカードあるいはPayPalが利用できます。

また2年間有効なので、一度申請すれば渡航時書類等は一切不要。有効期限が切れるかパスポートを更新した際に再申請すれば更新されます。

パスポート更新をしたにも関わらず、ESTAを再申請していない方が多いのでご注意ください。

万が一忘れていた際は、空港でご自身のモバイル端末、あるいは空港に特別に用意されたPC端末から直前に申請する事が可能です。(本来搭乗する72時間前までの申請を推奨)



ESTA(エスタ)は更新必要!期限切れに注意

>ESTAエスタの更新
米国国土安全保障省より届いた期限切れ30日前告知メール

ESTAの期限が知らない内に切れていないか心配になる方もいるでしょう。

ご安心ください、期限切れ約30日前に米国国土安全保障省より登録メールアドレスへお知らせメールが届きます。このメールを受け取るためにも、きちんと正しいメールアドレス登録をしておきましょう。

万が一、期限が切れても新たに申請すれば全く問題ありません。渡航の予定も踏まえて、前もって申請を済ませましょう。

ESTA(エスタ)での入国は観光目的だけ?

ESTAエスタの入国目的

ESTAでアメリカに渡航する際、入国審査官に入国目的を聞かれて“ビジネス”と答えてはいけないと思われている方が良くいらっしゃいます。

実はこれは間違いです。

ビジネス目的でも堂々とアメリカ入国できます。

全てがOKという訳ではありませんが、出張者の主な渡航目的である以下のものであれば問題無し。

  1. アメリカ現地企業との打ち合わせ
  2. アメリカ国内のイベント視察・出店

個人的な経験上、ビジネスと答えて深掘りされた事は一、二回のみ。淡々と目的と現地スケジュールを伝えるとあっさり通されました。

後述しますが、ここは個人差があります。

一方、就労ビザ無しに現地で有給インターンをするなどと伝えると強制帰国の可能性が高いです。ビジネスの目的によって、ビザの確認はしっかり行いましょう。

英語に自信がなくても正確なアメリカ入国目的を伝える

ESTAエスタでの入国目的申告

繰り返しとなりますが、これは本当に大事なことです。
渡米目的は正しく伝えましょう。

例えば、商品の売り込みをするために手荷物に大量にサンプルを入れて、決まり文句の様に”Sightseeing”と言っていると強制帰国を命じられる可能性は大いにあります。

虚偽の申請アメリカ入国拒否される最たる理由の一つです。

英語が上手く話せないからといってアメリカへのビジネス出張を観光と伝える事は絶対にやめましょう。

では、英語に自信がない人はどうすればいいのか。

  • 現地企業との打ち合わせなら、”Business meeting with ABC”
  • イベント出店なら、”Join ABC convention”

正しい英語かは気にせず、”Business” 目的と答えた後に質問が続く様であれば、”何を”、”誰と”、”どこで” について単語ベースではっきり伝えましょう。

入国審査官は英語が苦手な日本人には慣れているので、はっきり断片的にでも情報を伝える事で適切な判断をしてくれます。

ESTA滞在期限90日以内のアメリカ長期滞在

ESTAエスタでのアメリカ長期滞在

ESTA制度上は累計滞在日数は考慮しないため何度長期滞在しても90日以内は基本的に問題ありません。

ただESTAは事前申請の渡航認証であり、判断は米国国土安全保障省 税関・国境取締局 (CBP)の入国審査官個人に委ねられています。

つまり渡航回数、滞在日数に関わらず誰にでも入国拒否の可能性は存在するのです。

ただ、年に一度1〜2週間の旅行をする様なケースで入国拒否される可能性は限りなく0に近いので、あまり怖がる必要はありません。

直近1年でアメリカ累計180日間滞在がひとつの目安

ESTAエスタでのアメリカ滞在期間目安

改めて念押ししますが、あくまで入国審査は審査官個人の判断

過去1年間200日以上渡米していて問題ないケースや、50日程度で拒否されるケースも実際にあります。

ただやはり気になるのが、

「アメリカ入国拒否にならない程度の渡米頻度はどれくらいか?」

私もかつて非常に気にしていて、世の中に同じ不安を抱える方が数多くいるため参考程度にお伝えします。

アメリカ入国拒否の理由とは

  1. 国土安全保障上、脅威となり得る
  2. アメリカ国民から不当に雇用機会を奪う可能性がある

理由は様々ですが、主な理由は上記2つです。

アメリカでのテロ行為や違法物の持ち込み等で拒否されるのは当然。

続いて2つ目の雇用関連。これがみなさんも疑われる可能性があるもので、就労ビザ無しにアメリカ国内で、アメリカ国民でも可能な労働を行う可能性を疑われると、入国拒否される場合があります。

こちらは移民対策の意味合いもあり、アメリカに居座って国民の雇用を奪われては困るというものです。

年間何度も渡米し長期滞在していると、

「ESTAの商用範疇を超えて、アメリカで何か仕事してるな?」

この様に入国審査官に疑いを持たれて、別室行き。説明が上手く理解されなければ”入国拒否”という事が起こり得るのです。

目安で気をつけるべきは、

  • 過去1年間の累計滞在期間 < 183日間
  • 2ヶ月近くの長期滞在後の再渡米

アメリカでは永住権を持たなくとも年間滞在期間が183日間を超えると、米国で得た収入について納税申告が必要となります。

これはあくまで税金の話ですが、入国審査の際の目安と言われています。

滞在100日を超えた時点で、少し注意した方がいいと思います。あまりに長く滞在する必要があれば、面倒がらずに、リスク回避のためにもビザ取得を検討しましょう。

そしていずれも目安に過ぎず、最終的に入国審査官の判断次第のためあまりこれらの数字に頼りすぎないことをすすめます。

アメリカに長期滞在あるいは高頻度で訪れる方は、就労ビザを取得しない場合、渡航頻度や日数に十分気を遣って、自己判断で渡米しましょう。

そもそも就労ビザが必要な場合は、必ずビザ取得を速やかに行ってください。

アメリカ入国拒否の実例

ESTAエスタでアメリカ入国拒否

アメリカ入国拒否について可能性を紹介してきましたが、あくまで大半の方には無縁の話です。安心してESTAで渡米してください。

参考までに実際に不運に見舞われた知人の話をご紹介します。

彼は年間4、5回ほど、2週間から1か月程度のアメリカ出張に毎年行っていました。入国審査官によって厳しい時もあるけれど、特に問題は無かったそうです。

しかし、ある日珍しく質問が多いなと思っていたら、別室行きになり、最終的に説明は受け入れられず入国拒否されました。

その年の夏、家族とのハワイ旅行計画は当然ながら白紙。仕事上もすぐには出張に行けないため一時的に部署異動したそうです。

仮に就労ビザを取得しようとしても、一度入国拒否を受けると、その審査に大きく影響を及ぼします。

仕事でアメリカ市場に関わる方は、入国拒否は起こり得ないと思いつつも、リスクを知っておくといいでしょう。

アメリカ渡航前の中東旅行に注意

近年は、理不尽な入国拒否の例も多々起きています。こればかりは本当に運ですが、不審感を持たれないよう心掛けるだけで、不運な事態を避けられる可能性は高まります。

ただ一つ、アメリカ入国前に確実に避けるべき事があります。それが、中東への渡航

下記いずれかの国に渡航または滞在経験がある方はそもそもESTA取得が出来ず、ビザの申請が必要となります。

  • イラン
  • イラク
  • スーダン
  • シリア

特に学生の方や、旅好きな方、美しい街や歴史財が数多くある中東ですが、渡航を決める際は、じっくりと上記を考慮の上決定される事をすすめます。(別紙に入国スタンプを押すといった話はここでは割愛)

ちなみに強制帰国などとは無縁になれるのがグリーンカード

年に一度、抽選でグリーンカードを手に入れられるチャンスがあります。詳細はこちらの記事をご覧ください。

・3分で応募完了!アメリカのグリーンカードを抽選で手に入れる方法公開。

アメリカ渡航への不安は紛れたでしょうか。初めは誰もが緊張しますが、きちんと事前のESTA取得をして、通常の観光やお仕事であれば入国審査も全く心配いりません。トラブルなく、渡米を楽しみましょう。