日系企業にお勤めで、外資系企業へ転職を希望されていますか?日本でもますます転職市場が活発になっていますが、新卒で入社した大手日系企業からの転職、特にグローバルな環境や自己成長を求めて外資系企業への転職を検討する人が増えています。
しかし、転職経験無し、あるいは外資系企業で勤めたことが無い方は、さまざまな不安や疑問を持っているでしょう。
そこで今回、日系企業から外資系企業へ転職するにあたり注意しておきたい5つのポイントについてご紹介します。
転職先候補の外資系企業がグローバル企業かを見極める
まず転職活動をする上で、企業のことを知ることは非常に重要です。特に「外資」あるいは「外資系企業」と呼ばれる海外企業については、国内企業と比べて情報が少ない傾向にあります。
そこで、確認しておきたいのが、気になる会社が「グローバル企業」であるかどうかです。ここでは”グローバル”の定義を控えますが、どの程度文化的な多様性が社内に存在するかを知るため、以下の項目を調査してみましょう。
上記を知ることで、自身の期待する職場環境とどの程度マッチするかをおおよそ予測することができます。
外資系でも多様性があるとは限らない
例えば、韓国に本社があり初の海外拠点として日本オフィスを立ち上げ、日本人社員が約50名(全社員の10%)という企業ケース。この場合、外資系企業ですが現時点ではやや韓国文化が強く、英語コミュニケーションはありつつも、さほど多様性を感じない可能性がありそうです。
海外拠点が多くても、本国の意向が強いことは多々ありますが、”外資”だからといって文化の多様性が強いとは必ずしも言えない一例です。
上記の指標に正解はありませんが、海外企業だから多様性がある・柔軟である、といった捉え方はせず、自身が望む環境かどうかを探ってみましょう。
外資系企業での英語コミュニケーションの要求レベルを知る
職場環境をさらに知ることができるのが、社内での英語コミュニケーション状況や募集ポジションに求められる英語レベルとコミュニケーション頻度。
実は誰もが知る”グローバル企業” のGoogle Japanなどでも、ポジションによってはさほど高い英語力は求められていません。これは企業方針に加えて、マーケットにおけるビジネスの成熟度合いにもよることでもあります。
例えば、日本に初進出する話題の外資系企業の社員番号1桁から2桁前半番目のメンバーは、毎日本国とのコミュニケーションが求められるため、ネイティブあるいはビジネスレベルの高い英語力を持っていることが一般的です。
このように、オフィス内での英語コミュニケーション状況や、募集ポジションでの英語使用頻度を知ることで、入社後の環境を想定できるほか、周囲の多様性も想像することができます。世界的に知られる外資系企業であっても、入社後に英語で会話することが少なく、やや日本企業的な雰囲気を良くも悪くも感じることもあります。
ぜひ自身の英語レベルと職場環境への期待値から、この点は確認しておきましょう。
外資系企業での英語コミュニケーションや英語学習法についてはこちらの記事も参考にしてください。
外資系企業は日系企業よりも解雇率が高いことを理解
日系企業から外資系企業へ転職を検討している中で、最も気になるのがやはり”解雇”についてでしょう。
本国のビジネス風土、業界にももちろんよりますが、アメリカのテック企業と大手日系企業と比較すると、やはり前者の方が解雇は多いです。また、解雇だけではなく勤続年数も短い傾向にあり、そもそも新陳代謝が非常に良いというのも特徴です。
また、ここでいう”解雇” には大きく3種類あります。
1つ目は、実力主義の外資系企業ゆえの解雇。入社後、全くパフォーマンスが良くないと判断されれば、入社半年以内に解雇されることもあれば、一定期間連続でパフォーマンスが悪く改善も見られなければ解雇されることがあります。
2つ目は、セクハラなど社内不祥事による解雇。これは昨今、日本でも厳罰化されていますが、特に外資系企業では人権や社員の精神的安全を重要視しており、一発退場もよくあります。
3つ目は、業績悪化による集団解雇。コロナ渦での動向が話題となりましたが、日本ではJRや航空会社が一時帰休、出向させてまで雇用を保持しましたが、外資系企業は思い切って解雇するケースが多かったです。
以上、少しおだやかではない話ですが、あまり心配し過ぎることはありません。外資系企業といえど、理不尽な解雇が多い訳ではないためです。結果が出せずとも、プロセスを重視する評価制度を採用する企業も多く、真摯に取り組むことがまず重要です。
さらに、不運にも外部環境の影響で解雇されても、半年後には再度入社するケースもあったりと、雇用に対して柔軟なのが外資系企業の特徴です。
外資系企業には肩書きではなく専門性と人間性をアピール
ここではテクニカルな話をご紹介します。外資系企業に英語レジュメを送ったり、面接に望む際に気をつけたいのが、現在の会社名や役職などをはじめ、”肩書き”は参考情報程度にすることです。
例えば、英語レジュメでは専門領域を示すジョブタイトルを大きく、会社名を下に小さく記載することが一般的です。
そして、重要なのがどのような専門性があり、どういったプロセスで結果(数字)を生み出せたのかを明らかにすることが重要です。
外資系企業で重要視される人間性
さらに、面接で特に見られるのが人間性。外資系企業は社内カルチャー(コアバリュー)を重要視する企業が多く、面接の際は、飾らず素の自分をさらけ出して、しっかりとコミュニケーションを取るといいでしょう。
カルチャーフィットするかを見るだけの面接がある場合もあるので、対策はせずに、落ち着いて普段の自分を知ってもらうことを心がけましょう。
外資系企業に転職後も日本人としての誇りを持つこと
外資系企業で働く上で、もっとも大切なことの一つが日本人としての誇りを持つこと。これは人種の話ではなく、生まれ育った環境をリスペクトし、深く知るということです。
外資系企業で働くということは、多様なバックグラウンドを持つ人間と関わるということ。そこで、最も話題となるのはお互いの国の食文化や、地域性、おすすめの旅行先など、日本人同士でもよくある話題。しかし、自分とは異なる視点からの質問に対して、どの程度答えられるでしょう。
日本人として、日本の歴史や食文化、それらの背景などをどこまで深く知っていますか?この深みこそが、一見他愛もないコミュニケーションを豊かにし、最も大切な関係づくりを後押ししてくれます。
すべてを知る必要はもちろんないですが、ぜひ外資系企業に転職する際には、趣味の日本酒、出身地の地域風土、美味しい味噌汁の作り方、自分が興味のある日本文化について深く調べてみましょう。
日系企業から外資系企業への転職はハードルが高いと思われがちですが、外資系企業といってもさまざまある中で、求める職場環境やビジネス領域をしっかりと見極めて、新しい環境を楽しんでいきましょう。
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